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サンパギータが咲いた!

記事のリード文

サンパギータとは
日本ではアラビックジャスミンや茉莉花(マツリカ)と呼ばれています。学名は(Jasminum sambac)、モクセイ科ソケイ属。いわゆる”ジャスミン”ですね。ジャスミンティーに使われているのもこのジャスミン。花の部分を使って茶葉に香りづけをします。クラブパライソには、room3とroom10の前にサンパギータが植えてあります。昨日咲きだしたサンパギータ、とてもとてもいい香りです。夜になるととくにいい香りを放つような気がします。花自体はすぐに終わってしまうので、見れたらラッキー!です。   ジャスミンライスは別もの さてジャスミンティーにも使われるマツリカ。わたし、一つ勘違いしていたことがありました。ジャスミンライスについてです。タイ語でKhao Hom Mali(カオ・ホン・マリ)=香り米という名前でも呼ばれているジャスミンライスは、カレーなどによく合う最高級のインディカ米。エスニック料理によく合う粘り気の少ないお米です。ジャスミンライスにもこの花が使われているのかと思いきや、ジャスミンライスの”ジャスミン”はいい香りのイメージとしてその言葉を使っているだけで、ジャスミンライスにはジャスミンの花は使われていないんだそうです。タイではジャスミン=いい香りの象徴 なんですね。

サンパギータの伝説 サンパギータとはフィリピンの国花。国賓を迎えるときにレイにして使われます。レイは観光客向けに市場や露店で売っていることがあります。サンパギータ(sampagita)はタガログ語です。sumpa…誓う kita…あなたに、という意味があります。「あなたに誓う」すごくロマンチックですよね。この話のベースにはフィリピンの昔話が関係しています。

デルフィンとロジータ 昔々、フィリピンがスペイン人に統治される前の話です。今のマニラ近郊にBalintawak(バリンタワク)とGagalangin(ガガランギン)という2つの集落がありました。それぞれの領主は仲が悪く、集落の境界には竹で作られた頑丈な柵がありました。バリンタワクの領主にロジータというとても美しく、また優しい娘がいました。ロジータはたくさんの若者から思いを告げられていましたが、誰の想いも叶いませんでした。
しかしそんな中、彼女を振り向かせたのが誰であろうガガランギンの領主の息子である、デルフィンでした。
デルフィンとロジータは満月の夜になると生垣の端に抜け穴を作って秘密の逢瀬を重ねていました。そんなある日、バリンタワクの村人によって境界の柵が壊される事件が起きました。その後、柵はバリンタワクの村人により修繕されましたが、新しい柵はなんと元の位置から5mもガガランギン寄りに建てられてしまったのです。

先祖代々守ってきた土地を仲の悪い隣の村に奪われた!それを聞いたガガランギンの領主は激怒し、バリンタワクに攻め入るよう村人に指示し、あろうことかその指揮を息子のデルフィンが執るよう命じました。これを聞いたロジータはとても心配しました。デルフィンは戦ったことなどないのです。きっと怪我を負ってしまう。止めなくては!そう思ったロジータは、使いの者に言伝て、戦いを止めようとしました。

しかし、運命は過酷です。ロジータの使いがガガランギンに到着したとき、入れ違いでデルフィンはバリンタワクへ攻め入ってしまいました。ロジータが心配した通りデルフィンは深い傷を負ってしまいます。デルフィンは回復することなく、デルフィンは「自分が死んだらいつもロジータと会っていた場所に埋めてほしい」という遺言を残し、そのまま亡くなってしまいました。デルフィンが死んでしまった!それを聞いたロジータは大変嘆き悲しみ、病に臥せってしまいます。
領主は傍証の娘を何とか救おうと、国中の医者を呼び寄せましたが、死に捕らえられたロジータを誰も救うことはできず、とうとうそのまま亡くなってしまいます。ロジータの亡骸はデルフィンの隣に埋葬されました。

時がたち、スペイン人がフィリピンに来て、二つの村があったところにマニラを作りました。もうだれも二つの村のことも、お互いを思いながら命を落とした若い二人のことも覚えていないぐらいの時間が経ちました。あるとき、不思議なうわさがたつようになります。毎年5月の満月になると、ある場所に一斉に白い花が咲き、また女の声が聞こえる、というのです。
その声は 「sumpa kitta! sunpa kita!(誓います!あなたに誓います!)」と言っているというのです。

その話を聞いた長老が、昔若い二人が命を落としたことを思い出し、声がするその場所を掘り返させました。するとどうでしょう。二体の骸骨が寄り添った状態で出てきました。またその二体の頭蓋骨には白い花の根が絡みついていたのです。その白い花はサンパギータ。サンパギータは 愛のシンボルとして長きにわたり愛されることとなります。死を以てしても二人の愛はなくなることがありませんでした。

サンパギータの花言葉は「永遠の愛」「無垢」。フィリピンの国花にこんなエピソードがあったなんて・・・!
各国の花にもいろいろ逸話があるのでしょうか。

おまけ。日本でよく見るのはこちらのハゴロモジャスミン(Jasminum polyanthum)モクセイ科ソケイ属。とても生育が旺盛なので環境が合えば一気に伸びてしまうのですが、芳香が強いので道端で見かけるとフラフラ吸い寄せられてしまいます。。。


2019/05/02